2月28日(金)【基礎看護学実習Ⅱ③】
基礎看護学実習Ⅱ①のブログでも書いた看護過程について。
約三ヶ月かけてペーパーペイシェントに対して展開してきた看護過程を、たった十日間で患者さんの疾患に対して展開しなければならないなんて、もう不安で毎日吐き気を催していました。(これ言い過ぎでなく、私だけでなく周りの友人も共に嘆いていたのです)
看護過程、正解がないからこそ、この方向性で進んでいいのか、不安で不安で前へ進めません。
看護過程を展開するには、必要な情報を収集して、アセスメントしていく必要があります。その際に、必要となるのが、看護概念モデルをもとにして情報収集、整理していくことです。
私は、ゴードンという人の「11の健康機能パターン」の考え方をもとに情報を展開しています。他にも、ヘンダーソンやロイなどの展開モデルがあり、病院や学校によって使用しているモデルは異なります。
「11の健康機能パターン」とは、患者さんを11個の領域から見て理解するための視点です。11個の領域とは、1.健康知覚-健康管理、2.栄養-代謝、3.排泄、4.活動-運動、5.睡眠-休息、6.認知-知覚、7.自己知覚-自己概念、8.役割-関係、9.性-生殖、10.コーピング-ストレス耐性、11.価値-信念です。患者さんの疾患における症状・徴候を踏まえるだけでなく、患者さんの生活環境や性格、生い立ちなどあらゆる視点から11パターンを見ていくことが大事なのです。
これらの視点から患者さんがおっしゃった言葉や、検査データなどの情報収集をしていきます。患者さんにとってベストな看護をするために、情報を整理して、どの部分に問題があるか、強みは何かを分析・解釈していくのです。
パターンにおける情報収集で問題が見えてきたら、使用している薬剤とその薬剤の副作用、血液検査データにおける異常値の有無、MRIなどの検査データの有無とそれらの結果を分析していきます。
そして、患者さんの疾患の経緯や、病態関連図、性格や環境を全体像で表し、看護診断を決めて、どのように看護介入をしていくか、それはそれはわけのわからない記録をひたすら書き進めるのです。
私たちは医師ではないので、病気の診断をすることはできません。(これ本当によく先生に指摘されていました)看護診断をするからこそ、これらの情報を点と点で見るのではなく、全体でみることでより患者さんの個別性に沿った看護展開をすることが出来るのです。
なーんて、ここまで文章でまとめてはいるものの、当の本人は、不安が消え去ることなく、先生に指導をいただいては修正して、また書いての繰り返し。
もう分からない人にしかこの気持ちは分からない。相方は全体像を作るのがとっても楽しいらしく、気持ち悪いぐらい細かく線がひしめき合う、それはそれは見ただけではちんぷんかんぷんな全体像を作り上げていました。
私はというと、やっていくうちに、少しずつ少しずーつ、わかってきた気がするという思いを積み重ね、記録を提出する日には、「ここまで頑張ったんだからいいでしょう!」という上から目線の感想と、「どうしよう、もっと時間があればあれをこうして、もっとああしたかったのに!!!」と時間がないせいにして、ただ公後悔の念を抱くのでした。
評価が返ってきた今だからこそ、言えるのは、足りない部分は少しあったにせよ、あれでよかったのだと開き直っています。
卒業までの実習で、看護過程の書き方をどれほど習得していけるか、春休みにかかっている気がします。
【写真は、症状における看護過程の病態関連図です。これに患者さんの疾患の症状や生活環境などの個別性をプラスしていき出来上がるのが、全体像です。】