1月24日(金)【天使にラブソングを】
「私すっごく心配性で、ダウン症の検査をしたほうがいいか迷っているんです」
20代の妊婦さんから、こんな相談を受けました。話を聞いていると、この妊婦さんはダウン症のことはあまり知らなくて、今までダウン症の方に会ったこともない様子。
穏やかで優しい一方、正義感が人一倍強い。
これが私のダウン症の人のイメージ。以前、テレビの取材を受けた小児科医が「ダウンちゃんは天使」と言っていたけれど、本当にそうなんです。小児病棟で働いていたときはよく、「ちゃんとお片付けしないとダメだよ!」とダウンちゃんに注意されていました。
「ダウン症の人って、そんなに普通にしゃべれるんですね」
先程の妊婦さんにダウンちゃんとの思い出を語ったら、こんな言葉が返ってきました。この言葉に、私の方がビックリ。大学を卒業するダウン症の人だって珍しくないのだけれど、医療・福祉関係の仕事に就いていないと、この反応が普通なのかもしれません。
話は変わるのですが、年末に森久美子さん主演のミュージカル「シスター・アクト」を観てきました。最初は消極的だった修道女たちが、愛がすべてで、愛を広めるために、声を上げることの大切さを力強く歌い上げる。そして犬猿の仲だった主人公デロリスと修道院長が、最後にはお互いを知って心を通わせる。
私たち医療従事者が修道女たちのように変われたら、世界はもっと愛で溢れるのかもしれません。